ガス冷蔵庫からにゃんにゃかにゃーん

猫(飼ってない)とか身の回りのこと

よくやり取りをする部署にも派遣社員がいる

直接会ったことはないのだけれど、相当できる人だという評判は聞いていた。「お前のもそのくらいやれ」という期待のこもった(?)プレッシャーも感じている。その人の作ったデータをいくつか見せてもらったことがあるけれど、いづれも「これちょっとすごいよ」という感嘆とともに配布されたものだった。管理能力も高いようで、その人がそこの部署の面倒を一手に引き受けている。そういう人を見ていると自分は何なんだということは置いておいて「なんで派遣なんだろう」と思ってしまう。これには2方向の視点がある

  1. その人を手放さない社員が社員に取り立ててあげればいいのに、とか、時給大幅アップで報いないのだろうか
  2. 本人がなぜ不安定な派遣の立場に甘んじているのだろうか

前者は、下手に取り立てようとして「そんな余裕はない!」なんてやぶへびになって、派遣契約も危機に陥る可能性があるだろう。だから敢えて現状維持なのかもしれない。 後者のほうは是非ご本人に聞いてみたいところ。既婚・未婚とか、1人暮らしとか、実家とか、色々な環境の違いで派遣でも生活には支障がないのかもしれない。でももし未婚で1人暮らしだったら、あの技能があればぜひ社員で安定・高収入と福利厚生を手にしてほしいと思う。それ以外の理由いわゆる「やりがい」と言う点ではどうなのだろう。

派遣と言うのは仕事があってその職場に行くので、社風になじむとか育てるというプロセスは存在しない。だから職場のニーズに応分かそれ以上の能力を持っていると大変ありがたがられる。それはそのような形で表現されるかと言うと、契約の更新・延長、時給のアップである。ベースが安い(今の状況だと、月収で社員の約半分)とはいえ、役に立っている、と言う実感は得られやすいと自分では思っている。ここで例にしているのは女子事務員の話だから、悲しいかな社員だと一生懸命働いて一定の能力を発揮している人と、サボることばかり考える一方で不満ばかり口にする人とが同じ雇用条件で働くし、まともな制度をもつ会社ならばやる気がないだけでクビにすることはできないだろう。派遣でも能力に差のある人が複数同じ料金で働くこともある。でも片方の契約が終了して、もう一方の人だけ更新されることもあるし、昇給のペースに差が出てくることもある。私が派遣でよいと思えるのはまさにその「役に立っている実感」と不安定な雇用と背中合わせの「高いレベルを維持しよう、向上しよう」という緊張感が得られることだと思っている。

自分がこういう風に思えるのは、今までそう多くの職場に派遣されたわけではないけれど、正社員だった会社に比べて理不尽な目にあうことが少ない恵まれた状態だからだろう。それでも他のすごくできる人が派遣だと派遣“なんか”と思ってしまうのだから、派遣でない人からの派遣社員の評価が低いのもさもありなん、と言うことだ。

派遣スタッフ同士が派遣先以外で顔を合わせたり、知り合う機会はあまりないけれど他の派遣スタッフの持っている考えと言うのも興味がある。ここまで書いて考えたのだが、派遣スタッフ同士が顔を合わせなければ派遣会社に対する不満は個人レベルにとどまるし、お互いの待遇を比べあった結果派遣会社に文句を言うといった状況を回避しやすいからか。そう考えると悔しいかも。